ニッキン 2021年4月2日号 13面掲載
エンカレッジ・テクノロジ
次世代型特権ID管理 デジタル化進展に対応
エンカレッジ・テクノロジは、金融機関に対して特権ID管理の強化を促す。サイバー攻撃の増加や、クラウド、RPA(ロボットによる業務自動化)の導入など、デジタル化が進展したことで、特権ID管理に求められる対策も変化している。新開発した次世代型の管理ソフトウェアで金融機関をサポートする。
特権IDとは、システムに対して修正などあらゆる権限を持つ特別なアカウントを指す。システム管理を効率化できる半面、権限が大きいため不正使用のリスクも高い。そこで、適切な管理を支援するソフトウェアの導入が広がった。
もともとは内部不正の防止が目的だったが、外部からのサイバー攻撃で特権IDが窃取される被害も発生。また、自社でサーバーを運用するオンプレミスから外部のサーバーを利用するクラウドへの移行が進んだほか、RPAによる自動化も広がり、管理方法も時代に合わせて変えざるを得ない状況になっている。
次世代型特権ID管理ソフトウェア「ESS AdminONE(イーエスエスアドミンワン)」は、多要素認証やパスワード管理などによる多層防御の仕組みを採用し、外部攻撃対策を強化する。さらにAPI(データ連携の接続仕様)を公開して、RPAなど外部システムと連携しやすい環境を整えた。
特権ID管理ソフトウェアとして、初めて期限を定めない「永久サポート」を採用した。顧客が利用し続ける限り問い合わせなどに対応する。金融機関の関心は高く、すでに複数機関が導入を決めている。