緊急時におけるシステム運用を正しく実施するためには、平時以上に標準化されたプロセスが重要になってきます。
なぜならば、平時には、当該業務に慣れた担当者が実施することが可能でも、緊急時に体制が縮小され、異なる担当者によって実施しなければならない場合も想定されるからです。また通常実施しないデータリストアやデータセンターの切り替えなどの緊急業務を実施するケースも発生することが想定されます。
このような状況においても確実にシステム運用業務を実施するためには、特定の担当者だけが実施できるといった属人的な業務を可能な限り排除しておく必要があります。
業務標準化の決め手は手順書の標準化
担当者のスキルレベルなどに依存せず確実に業務を実行可能にするためには、システム運用業務に関する手順書の標準化が重要です。
共通のドキュメント形式、フォーマット、事前準備、エラー発生時の切り戻し手順など、必要な情報の網羅性、次のステップに進むためのチェックポイントなど、必要な要素を網羅した手順書を整備することで、すべての担当者が共通の理解のもとで作業を実行可能になります。
作業手順書の粒度の均一化
作業手順書の標準化にあたっては内容の網羅性と合わせて、記述する粒度についても検討が必要です。熟練した技術者であれば、コマンド1行単位まで細かく記述しなくても作業すべき手順を理解することができるかもしれませんが、標準化を目指すには経験が少なくスキルレベルの比較的低い担当者が実施する場合があることを想定する必要があります。例えばデスクトップやアプリケーションの画面キャプチャーを張り付け、操作するボタンを示すなど、視覚的なわかりやすさも、作業の実施しやすさにつながります。
作業品質管理への課題
フォーマットや表記方法が統一され、内容の粒度も適切に記載された手順書の整備により、作業者のスキルや経験に依存しない業務標準化の第一ステップは実現します。
しかし、システム運用業務を確実に実施するためには、作業そのものの品質管理への取り組みも必要です。 特に緊急時・災害時においては、普段と異なる環境下における作業となるためにミスを起こしやすい状況であるとともに、体制面をはじめ組織としての対応能力に制約が生じる可能性があります。 システム操作の作業品質管理は、緊急時・災害時の企業全体の事業継続性に影響を及ぼす事態であることからなおさら重要な課題といえます。
ESS AutoQualityによる手順書の標準化と自動実行
ESS AutoQualityは、システム運用管理業務の手順書に関するさまざまな課題を解決するシステム管理製品です。ESS AutoQualityを利用することにより、手順書の標準化と、コマンドの自動投入機能による作業の自動化を行い、システム管理業務の品質向上と効率化を実現します。
ESS AutoQualityによるBCPへの貢献
- システム運用業務の手順書を標準化し、非常時における業務遂行を容易にします。
- コマンド自動投入などの機能により、作業ミスを減らすことで業務品質を向上させます。
- 業務の属人性を排除することで非常時の縮小体制でも確実なシステム運用管理を実施できます。
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