特長
動画とテキストによる操作内容の克明な記録で効果的・効率的点検を実現
Remote Access Auditor(RAA)の最大の特長は、リモート・メンテナンス時の作業内容を動画とテキストによって克明に記録できる点にあります。特に、操作中のデスクトップの内容を、連続したスナップショット形式で取得することで動画として記録し、専用のプレーヤーで再生することで、作業時の操作内容をほぼ完全に再現できるため、効果的・効率的に作業内容の点検を行えます。
さらに、動画と併せて記録したキーボード操作や起動プロセス、アプリケーション操作内容などのテキスト情報を条件に記録データを検索し、条件を満たす箇所を自動的に頭出して再生するといった、点検作業の効率化も図れます。
エージェントレスアーキテクチャー
RAAはエージェントレスアーキテクチャーを採用しているため、データセンターのアクセス中継サーバーなど、対象システムに至るネットワーク経路のコンピューター上に必要なモジュールをインストールするだけで、リモート・メンテナンスの証跡管理が可能になります。
対象サーバーや操作元の端末にエージェント(常駐プログラム)をインストールする必要がないため、既存のシステムに影響を与えず、速やかに製品をご活用いただけます。
オールインワンパッケージで簡単インストール
RAAは、対象システムに至るネットワーク経路のコンピューター上に特定のモジュールをインストールするだけのオールインワンパッケージです。インストール作業は数分で完了、簡単な初期設定を行うだけですぐに利用を開始できます。
高いセキュリティへの考慮
RAAは取得した操作記録が不正に改ざんされたりすることのないよう、高度な暗号化技術を利用して、データの保護を行っています。また、記録の取得を不正に停止されないような配慮がされており、システム操作をもれなく記録・保護することが可能です。
規模に応じた選択が可能な2つのライセンスタイプ
RAAには、適用するシステム規模や作業者の人数などに応じて最適な選択が可能となるよう、2種類のライセンスを用意しています。
小規模リモート・メンテナンス環境向け:Remote Access Auditor
- Windows 7 / 8.1 /10などクライアントOSにインストール
- 同時接続は1ユーザーに限定
- リモート・アクセスユーザー設定は10名まで
中~大規模リモート・メンテナンス環境向け:Remote Access Auditor for Multi Session
- Windows Server 2008 / 2012 / 2016 / 2019などサーバーOSにインストール
- 同時に複数ユーザーが接続可能
- リモート・アクセスユーザーに制限なし
- 監査レポート機能が付属
機能
克明なシステム操作の記録
RAAがインストールされたアクセス中継サーバーにユーザーがログインすると、自動的に作業内容の記録が開始されます。RAAはデスクトップの画面を含む以下の情報を記録します。
- ・デスクトップ画面(動画形式)
- ・コマンドプロンプトの内容
- ・画面表示文字
- ・USBポートの状態
- ・キーボード操作
- ・ユーザー名
- ・通信ポートの状態
- ・時刻
- ・プロセスの状態
- ・マウスの軌跡
- ・ファイルアクセス
- ・ドライブの状態
- ・アクティブウィンドウタイトル
- ・カスタムアプリケーション
- ・モバイルデバイスの接続
さらにRemote Sensor Option(RSO)やWindows Commands Option(WCO)、UNIX/Linux Terminal Option(UTO)といった各種オプション製品を活用することで、作業内容のより詳細な記録を取得することが可能になります。
作業記録を利用した点検・監査
RAA Playerは、RAAで取得した記録データを個々に再生し、操作内容そのものを再現することによりシステム操作内容の点検・監査を行うツールです。
再生機能
Windows Media Playerに似たインターフェイスにより、記録データの再生(通常・倍速・4倍速、逆再生、コマ送り)が可能です。
検索機能
記録データの中に含まれるテキスト情報を条件に検索を行い該当箇所を自動的に頭出しして再生することができます。マルチ検索を利用すると、複数の記録データから条件を満たす記録だけを抽出することが可能です。
ビューの設定
RAA Playerの画面は、表示する項目を自由に選択しカスタマイズすることが可能です。画面動画のみ再生する場合には全画面表示が可能です。
RAA Auditorレポートによる集計・分析結果の点検・監査(Multi Sessionのみ)
RAA Auditorを利用すると、複数記録データを対象に分析レポートを生成することにより、個別操作記録ファイルを再生しなくても、要点検個所の特定と絞り込みが可能です。
分析ルール定義
記録データ内に含まれる情報に対して条件設定を行い、要点検箇所として一覧にすることができます。条件は、複数選択することで、細かな設定を行うことができます。
(例. Telnetプロトコル通信が発生し、かつキーボードでrootとタイプされた場合にTelnet接続でroot権限を利用した箇所として特定)
スケジュール設定
日次、週次、月次といった定期スケジュールを設定できます。これにより都度レポート作成の設定を行わなくても、自動的にレポートが作成され、定期点検を実行することができます。
レポート作成後のアクション
レポートが作成された場合にEmailで通知したり、Encourage Super Station(ESS)へメッセージを送信する設定ができます。
レポートから個別記録再生へのドリルダウン
作成したレポートからドリルダウン、当該個所のファイルが呼び出され、自動的に頭出しした上で再生することができます。
暗号鍵の作成と管理
記録データの暗号化で使用する公開鍵・秘密鍵の作成、パスワード設定・変更を行います。
リモートアクセスユーザー設定
リモートアクセスユーザー設定を利用すると、RAAを利用するためのファイヤウォールの設定およびユーザーアカウントの権限設定を非常に簡単に行うことができます。